福祉用具専門相談員とは、要介護者が使用する福祉用具を選ぶためのアドバイスを行う重要な仕事です。
国家資格ではありませんが、専門職として、介護保険制度における福祉用具貸与・販売事業を行う事業所では、2名以上の配置が義務付けられています。
さらに、高齢化が進む中で、福祉用具を扱う場も増加中です。
福祉用具貸与事業所や福祉用具販売店から、家具店、寝具店、ホームセンター、ドラッグストアまで、働く場所や求人も増えています。
福祉用具は数多くあり、要介護者の状態や、どのような環境で使用するかによって、必要な種類が変わってきます。
最適な福祉用具を選ぶことができれば、要介護者やご家族の生活の質を向上させることが可能です。
福祉用具を使用することで、要介護者が体を動かしやすく、移動しやすくなれば、周囲の介助を受けなくても自立して生活できる場面が増えるかもしれません。
在宅介護の場合には、ご家族にとっても、介護の負担が減ることにつながるでしょう。
福祉用具専門相談員はスペシャリストとして、要介護者ご本人やご家族、ケアマネジャーからの相談を受け、福祉用具の選択に必要なアドバイスを行い、使用方法を説明します。
さらに、要介護者の状態は、病気や老化などで時とともに変化していくため、福祉用具も定期的に見直しをする必要があるため、その時の状況に応じて、最適な用具を選び直すなど、安全に使用が続けられるよう支援も行います。
また、介護保険制度を利用して福祉用具を使用する場合には、ケアマネジャーなどの専門職と連携し、福祉用具の使用に関するケアプランを作成するのも大切な仕事です。